TOEIC900点に必要なリスニング力

はじめの1週間=精聴(シャドウイング)を1日30分以上

それ以降はリスニングの問題集を一日1.5時間も

ひたすらシャドウイング

日本人にとってもっととっつきにくく、難易度の高いのがリスニング力だ。リスニング力向上策はたった一つ、ひたすらネイティブの英語を聞いて、真似(シャドウイング)することだ。よく、「シャワーのように英語を浴びる」とか「寝ている時も英語を流す」などという勉強法が宣伝されているが、あれはTOEICには全く効果がない。TOEICの場合は、良質の英語を徹底的に聞き、反復し、覚えこむことだ。

TOEIC初期対策に最適なリスニング教材

問題はどのリスニング教材を聞くか。無料にこだわるならばVOA Special Englishがオススメだ。このサイトはアメリカ政府が用意した移民向けの英語学習サイトで、1500語程度の語彙だけで話すネイティブの音声集。Script(字幕)が公開されているものも多く、聞く+読むを繰り返すうちにネイティブの発音になじむことができる。問題点は質が玉石混交であること。いちいち自分のレベルに適切なファイルをダウンロードするのも面倒だし、ファイルの整理も手間だったりする。

ヒアリングマラソン

そこでオススメのなのがアルクのヒアリングマラソン。こいつはかなり便利。1000時間もの膨大なコンテンツを一旦ポータブルオーディオに入れてしまえばあとは通勤列車の中で聞くだけで手間がかからない。スクリプト(原稿)もついている。適切なレベルの良質な英語音源一式を手にいれることができるのだ。私の場合はこれでかなり時間を節約することができた。身の回りの東大生も多くがこれを使っていて、評判も上々だ。ただし、金はかかる。

あるいは、VoAが遅すぎるという人は、いきなり公式問題集をつかってリスニングの勉強を初めても良いと思う。そのあたりは各人のレベルに応じて判断して欲しい。

前半戦は少しづつ丁寧に、後半戦は大量に

はじめの1週間はこれら最適なレベルの英語を一日30分くらい繰り返し聴いて、意味を理解し、聞き取れないところは何度も聞こう。なんどか聞いて耳慣れてきた文章についてはシャドウイングもすること。ある程度リスニング力がついてきた2,3週目以降は、リスニングの問題集を使ってのトレーニングもはじめてもいい。TOEICの公式問題集だけでは心もとない人は専門の問題集を買っても良いと思う(私は買いました)。後半15日にもなると単語と文法にはだいぶ余裕が出てくるので、そこで一気にリスニングにかける時間を増やす。いままでの3倍以上(1.5時間)の時間をリスニングに割り当て、徹底的に英語を聴きこもう。前半戦で単語と文法をしっかりマスターし、30分の精聴をこなしておけばこの後半戦で一気にリスニング力は向上するはずだ。
TOEIC(R)テスト リスニングBOX新TOEIC TESTリスニング問題集―New Version対応新TOEICテスト リスニング 練習問題300問TOEIC TEST リスニングの鉄則

TOEICリスニング Part 1 写真描写問題の攻略

リスニングも基本は語彙力・単語力

絶対に知らない単語は聞き取れない。聞き取れないと正解出来ない・だから、単語はしっかりと覚えておこう。ほとんどの単語はアクセントさえ抑えておけば、だいたい聞き取れるようになるはずだ。単語を多く覚えたひとは分かると思うが、単語をたくさん知っているだけでTOEICの点数は大きく伸びる。

引掛けに注意

写真に堂々と写っているものが選択肢に出た場合はそれは不正解である可能性がある。完全にリスニングできなくとも、出来る限り自分の耳で聞いたことを信じること。目で見たものを優先して回答を選ぶとほぼ100%間違う。また、発音の似ている単語にも要注意だ。ベタなところで、walkとworkとか。前後の文脈をちゃんと意識して聞いていれば引掛けであることが分かるはず。

あきらめが肝心

分からない問題はすぐに諦めよう。ぐずぐずして次の問題を聞き漏らしたら致命的だ。ヤマカンでいいので一つマークすればいい。ただ、できるだけ不正解っぽい選択肢は選ばないこと。選んではいけない選択肢は、

  • 写真に大きく写っているものの単語が明らかに選択肢に載っている
  • 自分が聞いて、絶対間違いだと分かる選択肢

TOEIC文法対策で述べた2択ヤマカン法にも通づるが、これらの地雷選択肢さえ避ければ正答率は50%程度を確保できるはずだ。

目で見たものより聞いたものを信じる

写真は問題を聞く前に見るべきだ。しかしチラ見で構わない。あまりじっくり見ると誤った先入観がついてしまうからだ。既に述べたように、写真にデカデカと写っているものが正解選択肢に現れることは少なく、話題は写真に写っていないものに及ぶことも多い。先ほども述べた通り、自分の耳で聞いたことを信じるのが最も重要だ。不安になって写真に写っているものを選ぶと絶対に損をする。

TOEICリスニング Part 2 応答問題の攻略

頭の1語を聞き漏らさない

この問題は質問に対する適切な返事を選ぶという問題だ。なので読み上げられる文章は5W1Hが始まる事も多い。これで、質問者が何を聞きたがっているのが80割型わかってしまうのだ。もちろん、”why”で始まったら正解は必ず”becaus〜”かといったら、そうでもない。あくまでも内容を把握することが重要なのだが、冒頭の1語を聞けば何に注意すればよいかわかるのでとても有益だ。

5W1Hで始まらない場合も多い

“こないだコンサートに行ったらとても楽しかったよ”→正解:”私も行ったのよ!”のようなパターン。こういうのはちゃんと内容を把握しないといけない。

あと、わからなかったら見切りを付けるのは基本。30問と長丁場になるの集中力を切らさないことが重要。

TOEICリスニング Part 3,4 会話・説明文問題の攻略

設問を先に読む

これに尽きる。予め設問を読んでおくことで、何に集中して聞けばよいか分かるのだ。TOEIC900点ホルダーはだいたいこの方法を実践しているはずだ。しかし、実際は悠長に設問をベタ読みしている時間なんてない。なので、質問で聞かれていることを大雑把に理解するだけで良い。なんなら、キーワードを拾い読みする程度の浅い理解でも全く問題ない。設問をザッピングしたら、あとはひたすらリスニングに集中。

時間配分

次の問題の設問を読むには、前の問題をサクっと終わらせておく必要がある。なので、ここでもあきらめが肝心ということになる。へたに前の問題に固執して次の問題まで解けない、なんてことになったら最悪だ。とにかくスピーディに。そういう意味で、こまめにリスニング部分だけ模擬試験をして、スピード感に身をならすというのも一策である(私は時間がもったいないので模擬試験は通しで4,5回しかやってないが)

TOEICリスニング対策はシャドウイングから

ma…ma…

赤ん坊が初めに生まれて初めて覚える単語は「ママ」である。これは世界共通である。何故か。

それは、子どもが一番発音しやすい子音がmで、母音がaだからだ。かといって、”ma…….”とsingle syllableを発声しただけでは周囲の大人は単語と認識してくれない。”ma…ma……”と二回繰り返してはじめて、「この子は単語を覚えた!」と母親を大喜びさせるのだ。

母親が喜ぶのも無理はない。わが子が「ママ」という単語を呟くずっと以前から、「私がママよ、ママって呼んでごらん」と100回以上語りかけてきたのだ。ずっと待ち望んだ「ママ」は感動的なはずだ。しかし残念なことに、この子が「ママ」という単語を覚えたのは100回聞かされたからではない。本人がたった3回繰り返して発音したからなのだそうだ。

100聞は1声に如かず−シャドウイング

正確な数字は忘れたが、100回聞くのと3回言うのでは、後者の方が記憶効果が高いという事を聞いたことがある(学者がどうにかして調べたらしい)。単語の記憶はもちろんだが、発音やアクセントの記憶についても同様のことが言えるそうだ。リスニングをマスターするには、ただ聞くだけではなく、聞いて真似(発音)するという繰り返しが効果的なのだ。

そこで編み出されたのがシャドウイングという勉強法である。すこしゆっくり目の英語音源を聞きながら、追っかけ発音するのだ。聞く→発音をひたすら繰り返す事で効果的にリスニング学習ができるというわけだ。

初期段階はシャドウイングも難しい

すぐさまシャドウイングを始めれればいいのだが、私の場合、初めの1〜2週間は全くダメだった。まず音源が何を言っているか理解できないのだ。なので、その日の課題(1〜5分の英語音源)を聴き始めたときは、ひたすら原稿とにらめっこしながらひたすら聞くことになる(知らない単語もその時調べておく)。何度か聞いていると、だんだん言っていることが分かり始める。そこで、一文一文区切りながら再生し真似するようにする。「ママ」と発音する赤ん坊のごとくたどたどしいが、めげずに何度も発音練習。これを何度か繰り返したら、今度は音源を再生しっぱなしにしたまま追っかけ発声(シャドウイング)をする。もちろん初めは全然追いつかないものだ。追いつかないながらに一生懸命シャドウイングをしているうちに、30分〜1時間(リスニングに割り当てられた時間)過ぎてしまう。最初の1〜2週間はそんなものだ。不甲斐ない自分にストレスは溜まるが、仕方ない。少しづつでも成長するしかないのだ。

こんなことを毎日繰り返すうちにだんだんと真似するのも上手になっていき、なんちゃって発音でもVoAのゆっくり英語になんとか追いつけるかな、となるのが2週間過ぎたあたり。そこで、初めてTOEICのリスニング教材に手をだすことになる。ちょっと早すぎる気もするが、30日でTOEIC900点を目指す以上、ここで止まるワケにはいかない。

読解力とリスニング力

リスニングで速読対策

読解力の一部はリスニングの練習で補うことができる。リスニングは、日本人の我々にとっては極めて速いスピードで強制的に耳に飛び込んでくる。当然我々はそのスピードについていかなくてはいけない。はじめはついていけなくて大変だが、毎日1時間程度の英語を聞いていれば自然になれてくるものだ。

こういった具合でリスニングに取り組んでいると、知らず知らずのうちに速読力が身についてくる。英単語の羅列を素早く理解し、和訳せずとも内容を理解することができるようになってくるのだ。そこで初めてリーディングの問題を解く。0日目にはありえなかったような速度で文章を読むことができるようになっているはずだ。読解力はリスニングのトレーニングである程度身につくものなのだ。よって、前半15日はリーディングよりもリスニングの勉強を優先していただきたい。

リスニング:音声→耳→英文→理解

リーディング:文字→目→英文→理解

英文→理解はリスニング・リーディング共通。

類義語・反意語を使った暗記テクニック

蜘蛛の巣のように

単語の覚え方で最も有効なのは、類義語や反義語など、関連用語をあわせて覚えていくことだ。蜘蛛の巣のように単語と単語がつながりあい、膨大な単語も比較的安定して記憶しておくことができる。

具体例

たとえば”outright”という単語がある。”徹底的に”という意味の単語だが、あまりなじみが無く出現頻度も少ないため忘れがちだ。しかし、この単語を”completely”, “perfectly”, “entirely”といったより出現頻度の高い単語と結びつけて覚えることで、より覚えやすくするという方法だ。outrightだけ単独で覚えていると、それを忘れてしまえばそこまでだ。しかしほかの頻出単語と結びつければ、それらが登場する度にoutrightを思い出すことができる。例えば別の文章を読んでいる時に”perfectly”を見たとする。そこで常に新単語にアンテナを巡らせているあなたなら、「どんな類語があったかな・・・・」と自らに問いかけるはずだ。そこでoutrightを思い出すことができれば儲け物、より深度の高い暗記が可能だ。仮に、その時outrightを思い出せないとモヤモヤしたものが残るだろうが、単語帳をザッピングすればすぐにoutrightにいきあたるはずだ。そこまですれば、もうoutrightを忘れることはない。

単語帳に書き込もう

こういった関連語は思いつく限り単語帳に書き込んで行った方が良い。たとえば私の単語帳の”ponder”の欄には手書きで”deliberate”, “contemplate”, “reflect”, “consider”と書き込まれている。considerが頻出なので、ほかの単語もconsiderと出会う度に思い出すことができる。もちろん、considerからほかの単語を連想できる程度によく暗記して置く必要はある。こうやって単語をつなげ、記憶を安定化していくのだ。ちなみに類語を調べるにはthesaurus.comを使うと便利だ。

※2012年1月追記:ここに書いていることを実践するための単語暗記支援ブログ「つなげて覚えるTOEIC英単語」を立ち上げましたので、そちらもご参考ください。

類語を知っていることはリスニングにも有利

類語暗記はリスニングのスコアアップにも効果がある。リスニングでは会話のなかに出現するキーワードの類語が正解選択肢に用いられることが多い。たとえば”financial”というキーワードが会話に出現したとする。その場合、正解選択肢には”monetary”という類語が出てくることがままある。このときこの類語を知らず、”finance”という単語の出てくる選択肢を選んでしまうとあえなく不正解!ETSの引掛けにまんまとかかってしまうので注意しよう。

もちろんリスニングは音声の意味をしっかり理解すれば問題ないのだが、類語を抑えておくことでより正確に正解を選ぶことができるようになるのだ。

単語帳はこんな感じでバンバン書き込んで使おう。

遊びながらTOEIC対策

※今回の記事はとりわけ特殊です。

ストレス解消には遊ぶのが一番

正直、これだけ勉強すると、ストレスのあまり「アーーーーーっっっ!!」となることシバシバだ。私の場合は、勉強した分だけ遊ぶをモットーにしていたので、4時間勉強したら4時間は遊びたいと思っていた(もちろん毎日そんなことしてられないけど)。ただ、やぱっり英語に関係のない遊びをすると、時間がもったいないとも思っていた。そこで、前から好きだったゲームの英語版を買うことにした。

CivilizationIV

Sid Meier's Civilization IV: Complete (輸入版)

CivilizationIVはゲームオブザイヤーを獲得した超有名作。自文明を強くし、富国強兵を重ねて覇者になるという戦略級ストラテジーゲームだ。このゲームはその中毒性の高い面白さで有名(Amazonのレビューを見て欲しい)なのだが、英語が豊富で教材としても最適なのだ。currency, feudalism, theologyといった社会制度関係の単語はTOEIC内外問わず有益だし、Great Wallsなどの歴史用語、stableといった現代でも使う用語も大量に出てきて、かなり語彙を増やすことができる。かつ、ゲーム自体が面白いので各用語に興味を持って接することができる。興味をもった単語はついつい覚えてしまうものだ(美人の名前の方がより頭に残りやすいのと一緒)。ゲーム内にはCivilopediaと呼ばれる用語解説辞書が付属しており、それを読むだけでも面白いし、そうこうしているうちにどんどん語彙が増えていく。

あと、ゲームの進行中に幾種類もの格言音声が流れる(スクリプトも出る)のだが、それがとても良いリスニングの訓練になる。

“It is entirely seemly for a young man killed in battle to lie mangled by the bronze spear. In his death all things appear fair.”
- Homer

“Give a man a fish and you feed him for a day. Teach a man how to fish and you feed him for a lifetime.”
- Lao Tzu

“Words have the power to both destroy and heal. When words are both true and kind, they can change our world.”
- The Buddha

などなど。それぞれの言葉自体有名なものなので、知っていると周りから関心されるし、内容自体も哲学的で考えさせられる。そしてなにより名言だけはあって、どの文章も極めてrhetoricalだ。良質の英文の宝庫と言える。これらのワードを聞き、口ずさむうちに、自然と良い英語のリズムが身につくはずだ。(うえから順に、ホメロス、老子、ブッダの言葉)

そして、このゲーム気分転換法の最もオススメなのはオンライン対戦。英語版を買うと英語圏のオンラインサーバにつながれる。一旦オンラインゲームが始まれば、強制チャットが始まるわけだ。このゲームは人の裏を書いたり騙し合ったりするのが一つの楽しみかたなので、結構みんな話しかけてくる。それに答えたり、逆に積極的に騙したりしているうちに、英語に慣れ親しむことができる。何よりのミソは、スピードが重要ということだ。ゲームの展開は早く、操作をしながらチャットをするので、ゆっくり相手の文章を読む暇もなければ、書く暇もない。まるでTOEICテストのごとしスピード感。私の場合このゲームのおかげでずいぶんとスピード感が研ぎ澄まされた気がする。

Sid Meier's Civilization IV: Complete (輸入版)

Civ4オススメです。

※もちろんこれは遊びなので、勉強時間にはカウントしないように。

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